刈った草を端に退かしてから耕す

宮崎 数史

2018年10月19日 00:42

土壌微生物をマラソン選手に例えてみる。
例えば私の畑の土には3時間30分で走るマラソン選手微生物群が住んでいる。
荷物を背負って走ったら4時間かかってしまうかもしれない。
ベストコンディションで走れる条件を見つめる。
例えば地上の草を土の中にすき込めば、3時間30分の選手の負担となり4時間かかってしまうかもしれない。
土壌微生物が長い進化の中で経験したことのないことを経験させない。地上の草が土の中に入ってくることを経験させないこと。負担となることを排除する。
具体的には刈った草を退かしてから耕すこと。
観察と実験から、そのように今は考えている。

例えばすごい土には2時間10分で走るマラソン選手が住んでいて、負担を背負っても2時間50分で走れるかもしれない。荷物を背負っても私の畑のマラソン選手より速く走れるかもしれない。
2時間50分で走っちゃうから気づかないけど、ほんとは2時間10分で走ることができるんじゃないかと。飛躍しすぎた。これは観察していないからわからない。

私の畑のマラソン選手のベストコンディションを考えていると、地上のものを地下に入れないということが見えてきた。

1つ関連論文のご紹介です。
植物は光合成で作り出した有機物の40%程度を地下に流している。Bais研究室のreviewです。
地上の部分を地下に入れなくても、地下は間に合っているかもしれない。と私の観察は言っている。
Up to 40% of photosynthetically fixed carbon is secreted into the rhizosphere.
https://www.researchgate.net/publication/251390078_Impact_of_root_exudates_and_plant_defense_signaling_on_bacterial_communities_in_the_rhizosphere_A_review
https://pdfs.semanticscholar.org/36e2/c49a23cb62bc5f47c82603373970e975b87d.pdf

そこに気をつけることは、虫がつきにくい元気な野菜が生えてくる条件の1つ。だと私の観察は考えている。今はそう考えている。

今回は耕す場合のお話。
雑草のアレロパシーを警戒して耕す。雑草が他の植物を排除する物質を根から土壌中に出していて、これを何らかの方法でリセットしないと野菜の生育が不安定になると私の観察は考えている。それは耕すことだったり、ビニールマルチで野菜を有利にしてあげることだったり。




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