大豆は、周りの雑草が切られると、そこから出る匂いを嗅いで、防虫物質サポニンの量を増やして虫の攻撃に備えるけど、サポニンは抗菌作用もあるので、大豆の根に共生している根粒菌も殺してしまう。
草刈りすると、その匂いを嗅いだ野菜は虫に強くなるから、いいことばかりだと思っていた。
https://www.kyoto-u.ac.jp/ja/research-news/2017-02-01-0
虫に強くなるために大豆が作り出した防虫物質サポニンは、根っこの周りの仲間の菌も殺してしまうのだ。
この論文を1/20に大学の論文抄読会で紹介しました。
https://www.nature.com/articles/s41598-021-92123-0
「共生菌の少ない品種の植物は、たくさん防虫物質を作る傾向がある。」
防虫物質を自ら作り出してディフェンスするように進化してきた植物さんと、
いろんな菌たちと共生して、彼らと共にディフェンスするように進化してきた植物さん、がありそうね。
植物が防虫物質をたくさん作ると、花に虫が寄り付かなくなるみたいだから、虫に受粉してもらうように進化した植物は、菌とも仲良しなのかもしれません。
宮ファームのみんなが感じている、キャベツのまわりが土壌細菌豊かでガヤガヤワイワイしていること。その理由は、虫に受粉してもらう為だったんだな。
「キャベツ見てると、賑やかさが好きね。土壌菌が賑やかで、雑草がいっぱい生えている方がいい。緑肥もやって森みたいにすればもっとワイワイなるね。自分はどっしりそこにいるけど周りはワイワイしてて欲しい。いろんな存在がいて欲しい。自分はどっしりここにいる。キャベツの性質としては、ワイワイしているところがいい。甘えん坊。」
キャベツは虫に受粉してもらうから、殺菌殺虫物質出して孤高に生きている植物と違う。
ということが、科学的にも感覚的にもすりあわされて、興味深い。
ミントの匂いを嗅いだ小松菜も防虫遺伝子発動させてることを、理科大さんが2018年に証明してる。
https://www.tus.ac.jp/today/20180903005.pdf
まとめ:
大豆の周りの雑草は、刈らない方が土中の菌が豊かでいられるかも。
サポニンの防虫効果、抗菌効果。
https://www.naro.go.jp/project/results/laboratory/vegetea/1997/vegetea97-039.html